幸福論
私はITバブルの時に自営でやっていた音楽配信の会社に投資をうけて、いきなり大きなお金を手に入れる事がありました。
お金はあっても(会社に、ですが)、超忙しくて、365日、24時間仕事をしているか、仕事の事を考えている状態でしたが、夫との会話も仕事のことばかり。
旅行とかデートらしいデートにも全然行けなくなりました。
住居も都内の高級住宅地・・・・の今思えば高い家賃のマンションになぞ住み、乗りもしない高級外車を購入・・・・と、絵に描いたようなITバブルな生活を送っていたわけですが・・・・・。
(社長、というイメージにあった生活をしないと格好がつかない、という固定概念もありました。時間は無いので旅行はめったにいけませんでしたが)
それは突然(いや、当然?)崩壊しました。 (実際資本金はどんどん増えても売上は一向に上がらず・・)
でも私はそんな日がくるのをどこかで待っていたのかもしれません。
夫と、もう少し人間らしい(と、私は思っていたのですが)生活をしたかった。
でも夫は違いました。
当時は事業にしがみつき、訳のわからないプライドにとらわれてしまって、鬱病状態になってしまいました。
(今は回復してばりばりやっています)
色々あってその後家庭内別居、とうとう私が家を出て別居・・・・・1年間説得しましたが、どうしても離婚して何もかもから開放されて海外を放浪無期限の旅に出たいというのでとうとう同意しました。
その時にものすごく考えた事が、
「それでも一緒に生きていくのが本当の愛か」
「別れて自由にして一人で考えるように開放するのが愛か」
そして後者を選びました。(1年続いても相手の気持ちが変わらなかったので)
今のhoneyに出会って、お弁当を持ってピクニックに出かけたり、図書館にブラブラ本を読みに出かけたり、家で何にもしないで過ごしたり、そういう日々が本当に幸せです。
時々honeyは、昔の生活(なんとなく想像している様ですが)に比べて今の生活があまりにつまらないんじゃないかと心配しているようなのですが、今の生活がどんなに私が欲しかったものなのか、一度失って見ないとわからないものだなあと思いました。
(今も金銭的に困っているわけではないですけど)
私は幸か不幸か、一度失ったのでその大切さを、うーんと知ることができました。
そしてお金や名声だけでは人は幸せになれない事も身を持って体験してきました。
(いや、もっと莫大なお金であれば、優秀なスタッフをやとい、のんびりできたのか????)
でも人によって価値観は違うものなんですね。
お金だけでなく、自分のアイデンティティーとして、世界を動かすような仕事をしていないと自分が自分でない様に、生きている意味を見出せないような、元夫のような人もいるんですね。
(しつこいですが、世界放浪から帰ってきた今は違うようですが)
特に東京には多い気がします。地元や地方に行くと、のんびりと、「物」はあふれていなくても人生を楽しんで「生きている」人が沢山いるように思います←気のせいかもしれませんが・・・)
何によって自分の価値観を見出すのか・・・。
私は今は家族や夫、友人へそそぐ愛情によってそれを感じています。
でも時々見失う時もあります。今は仕事をしていないので時々不安になったりするときもあります。
仕事をすると自分が役に立っている事を実感するような出来事が多いので安心しがちですが、
実は「人のため」にしている事はすべて「自分のため」なんじゃないかと考えています。
「やってあげている」→「自分がしたいからその人にしている」
「あなたの為に」→「私が「あなたの為になる」のでは無いかと思っている事をすることがやりたい」
・・・表現が乏しくて伝わらない気がしますが・・。
あなたにとって一番大切なものは何ですか?